校長雑感/Trick or Treat!
2025年10月30日 23時00分街や教室にオレンジ色が増え、楽しい飾りつけが増える10月の終わりは、子どもたちがワクワクするハロウィーンの季節です。子どもたちの様子を見ていると、ハロウィーンの文化が日本にも定着してきた感覚があります。
ニュースでは、仮装した人々のモラルの悪さが報道される機会が多くなりましたが、本来のハロウィーンは、仮装の楽しさだけでなく、子どもたちの社会性を育む貴重な場であると捉えることもできます。
最も象徴的なのが「トリック・オア・トリート!(お菓子をくれないといたずらするぞ!)」という合言葉です。近所の人の家に訪れ、勇気を出して声をかけるこの行為は、子どもたちにとって主体的なコミュニケーションの始まりです。相手の反応を予測して行動したり、相手に応じて言葉を選んで話したりする経験は、将来社会で求められる自己表現力の土台を築きます。
そして、この活動には必ず「ルール」が伴います。「必ずお礼を言う」「迷惑をかけるような大きな声を出さない」「決められた場所で、決められた時間に活動する」というような、安全に配慮した地域や家庭で設定された約束です。
ルールを守り、相手に応じて相手への配慮をもって行動することで、子どもたちは「自由には責任が伴う」という社会の基本を体感します。仮装の楽しさやお菓子をもらうことの裏側にある、勇気を出して積極的にコミュニケーションを取り、ルールを守って活動するという学びを、ぜひご家庭でも話題にしていただければ幸いです。